はじめに
2026年4月16日より、技術・人文知識・国際業務の在留資格にも日本語要件が追加されました。
今回の変更のポイント
1. 対象となる申請
- 対象者: 所属機関がカテゴリー3またはカテゴリー4に該当する場合
- 対象申請: 認定(COE)、変更、取得、および(転職・職務変更後の)更新
- 対象業務: 翻訳・通訳、ホテルフロント等の接客、その他「主に言語能力を用いる業務」
2. 追加された必須提出書類
CEFR B2相当の言語能力を証する資料(以下のいずれか)
3. 「B2相当」とみなされる具体例(緩和条件)
ここが実務上の肝となります。注1に基づき、以下のいずれかがあればB2相当と認められます。
| 分類 | 具体的な要件 |
| 試験による証明 | ・JLPT N2以上(合格していればOK) ・BJT 400点以上 |
| 学歴による証明 | ・日本の大学卒業 ・日本の高専、専修学校(専門課程・専攻科)修了 ・日本の義務教育+高校卒業 |
| 在留実績による証明 | ・中長期在留者として20年以上日本に在留 |
B2とはなにか。
B2とは、
「CEFR(セファール)」という言語能力の国際基準におけるレベルの分類であり、
「自立した言語使用者(中上級)」と定義されるレベルです。
JLPT試験でいうとN2レベルの115点以上取得していることがこれに相当する。
B2レベルで「できること」(Can-do)
CEFRの共通指標では、B2レベルは以下のように説明されています。
- 理解力: 自分の専門分野に関する技術的な議論を含め、抽象的・具体的な話題の複雑な原文の内容を理解できる。
- 会話力: お互いに緊張することなく、ネイティブスピーカーと普通にやり取りができるほど、流暢かつ自然である。
- 発信力: 幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。また、さまざまな選択肢のメリット・デメリットを示しながら、自分の視点を説明できる。
まとめ
2026年4月15日以降、技術・人文知識・国際業務の在留資格(カテゴリー3・4)において、
日本語能力要件(B2相当)が新たに求められることとなりました。
B2レベルは、日常会話にとどまらず、業務上のやり取りや一定の専門的内容にも対応できる水準とされており、在留資格の許可申請において新たなハードルとなる見込み。
一方で、実際の運用においては、試験結果のみならず、学歴や在留実績などを踏まえた柔軟な判断も想定されており、「B2相当」の具体的な認定のあり方が重要なポイントである。
また、今回の要件が主にカテゴリー3・4(中小企業)を対象としている点については、実務上の背景も踏まえて理解する必要があります。
これまで、人手不足を背景に、在留資格の趣旨と実際の業務内容との間にギャップが生じているケースも一部に見受けられました。
今回の改正は、こうした状況を踏まえ、在留資格の適正な運用を図る意図があるものと考えられます。
今後は、日本語能力の立証方法を事前に整理し、申請人・受入企業双方にとって無理のない形で準備を進めることが重要です。制度の変更は一律に厳格化するものではなく、実態に即した説明ができるかどうかが、審査における重要なポイントになると考えられます。
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